ある日、Amazon Primeのオリジナル番組「カリギュラ」で狩猟体験を観た。
東野幸治さんが狩猟に同行して、解体して食べるという企画だった。東野さんは狩猟免許を持っていないので獣を狩ることはできないけれど、命が狩られる様子を目の当たりにして表情が真剣になっていった。
そして最後には解体の現場で目を背けることなく、しっかりと目の前の命に向き合って動物を解体しきったのだった。
「東野、かっこいい!」
あえて「さん」付けせずに気持ちのままに言わせてもらうと、わたしは番組を見て「東野、かっこいい!」と思った。
こうしてわたしは東野幸治さんへの憧れを胸に、とある狩猟協会の狩猟ノウハウ塾に参加した。

使われているホームより、使われていないホームにドラマを感じる
早朝の電車にゆられて初めての駅に降りる瞬間はいつもわくわくする。日本国内であればどの駅もどの街もたいして変わらないと思ったら大間違いだ。新しい発見がない街なんてひとつもない。

有害図書追放ポスト
いったい誰がこんな人目につく駅前までエロ本やAVを持ってくるのだろうか。有害図書を投函するために有害人物になるリスクがある。

ブルーの校舎。まさに青春。
朝の街をぶらぶらしながら狩猟協会の事務所に着くと、淡い緑色の作業着姿の男性が2人立っていた。ひとりは協会の代表でハッキリとした物言いから強いリーダーシップを感じた。
のちにこの日1日のノウハウ塾を通して、狩猟には強いリーダーシップが不可欠だということを学ぶのだけれど、この時はそこまで深く考えていなかった。
なんと言っても、協会に到着した時点のわたしの狩猟の知識は東野、かっこいい!だけなのだから。つまり知識ゼロ。それどころか動機が異常なので向こうからしたら「この人、なにしに来たんだろう?」という感じだったかもしれない。
つづく…
