【小冊子「Follow me to the Sauna」発売記念】サウナ短歌ZINEが出来るまで Vol.3

この度、小冊子「Follow me to the Sauna」を発売いたします。

サウナ短歌ZINE「Follow me to the Sauna」

Follow me to the Sauna
サウナで出会う人々、サウナで味わう至極の体験を、短歌という日本古来の文学で表現しました。あひるちゃんが、あなたをサウナの世界に誘(いざな)います。短歌で味わう、ディープな疑似サウナ体験をぜひお楽しみください。

2022年3月23日からZINE専門店MOUNT ZINEにて販売開始!
※リアル店舗、オンラインで購入可

発売を記念して、ZINEが出来るまでの工程を振り返ります。

目次

イラストが描けない

ZINEの構想が決まったら、いよいよ製作に入ります。と言っても、いきなり紙に印刷するのではありません。まずは、台割を作成します

本のページ数を決め、各ページに載せる内容を紙に書いていきます。内容はラフで構いません。

ラフはイメージ通りに書けました

ページ数は16ページ。本は、じゃばら式などの変形型を除いて、4の倍数ページで出来ています。短歌を、1ページ一首載せることにしました。全部で16首です。

ただ短歌を載せるだけではシンプルすぎるので、イラストの中に文字を組み込むことにしました。ざっと台割を作ってみると、なかなか良いような気がします。

ところが、試しに1ページ作ってみたところ、上手くいきませんでした。試しに書いてみたページが絶望的にダサいのです。

私はイラストが描けないので、フリー素材などをiPadでトレースして、短歌と組み合わせようとしたのですが、イラストが書けない人って、そもそものデザインセンスが乏しいんですよね……。いや、私だけかもしれませんが。とにかく私には、イラストと短歌を組み合わせるセンスがありませんでした。

え。くそダサい。

そこで、イラストの中に短歌を組み込むのはあきらめて、イラストと短歌を別々に配置することにしました。

それでもまだイラスト色をあきらめきれず、短歌の内容に合わせたイラストを全ページ分がんばって描いてみました。描き終わってみると、やはりダサいです。イラストレーターや、デザイナーには向いていないのだとハッキリわかりました。

全体的に漂うダサさ

台割が完成しました

そこで、イラストを5カットに絞りました。サウナ、水風呂、外気浴、入浴、移動(サウナの行き帰り)の5種類です。

5カットだけなら、なんとかそれなりのクオリティで描けますし、掲載する短歌は、大まかにこの5種類の場面の情景を詠んだものです。サウナ室での情景を詠んだ歌には、全て同じサウナのイラストを添えることにしました。

今まで作りためたサウナ短歌を16首選定して、5種類のイラストを配置し、台割が完成しました

まとまりが出たのでは?

淡々と工程を振り返っていますが、ここまでで、かなりの時間を費やしています。今はちょうど無職なので、全ての時間をZINE作りに使うことが出来ましたが、他の参加者のほとんどが日中に仕事をしています。みなさん、忙しい中よくZINEを完成させたなと思います。

私は、2ヶ月かけてZINEを製作しました。お仕事をお持ちの方や、家庭の用事が忙しい方は、もっと長い期間をかけて製作すると良いと思います。

台割まさかのダメ出し

2回目の授業で、台割を発表したところ、先生から「シンプルすぎる」と言われました。まさかのダメ出しです。

イラストをあれこれ凝った挙句に行き着いたシンプルな構成だったので、そう言われてもどう改善したらいいのか、全く思いつきません。

イラストが上手くいかなかったことを伝えて、先生や他の参加者からアドバイスをもらいました。ここでも、サウナの豆知識を入れたらどうか、とか、あひるのイラストが可愛いからステッカーを付けたらどうか、といった意見をもらいました。

やっぱりアドバイスをもらうと、支えられている感じがして元気が出ます。ただ、みんなの意見と自分の表現をどうやって融合させるかは、自分自身が考えるしかありません

他の参加者さんで、文字を曲線のように配置したエッセイを作った方がいて、先生からその手法を取り入れてみたらどうか? とアドバイスをいただきました。その時は、あまりしっくりこなかったのですが、とりあえず試してみることにしました。

なぜしっくりこなかったかと言うと、曲線状に文字を配置するとしても、自分の曲線の形ってどんなものなのか、その場でピンとこなかったからです。

最初は、ただサウナ短歌をまとめようと、漠然と考えていましたが、スクールで何度もディスカッションをする内に、ZINEの自己表現とは何かが少しずつ分かってきていました。

曲線の形ひとつとっても、どこかのおしゃれサイトから取ってきた曲線をマネしたのでは、自分の表現になりません。似たような曲線だったとしても、読み手には不思議とその違いが伝わるものです。

そういった製作の小さなこだわりを、スクールで学びました。

ただ、学んだからといって、自分らしい表現をすぐに体現できるわけではありません。とにかく手を動かしながら、自分の表現を模索することにしました。

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この記事を書いた人

サウナ短歌の第一人者。サウナスパ・プロフェッショナル。公衆浴場コラムニスト。お問い合わせはインスタ・TwitterのDM、またはHPの問い合わせフォームからお願いします。

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