サウナ短歌
汗しぼる手ぬぐい忍者の豆しぼり脳裏に焼きつく腹の白さよ
女性のサウナスタイルは男性に比べてバリエーションが豊富かもしれない。
特に顔まわりのケア方法は多種多様だ。ノーマルなのは、長い髪をタオルで包むパターン。濡れずきんスタイルは落武者っぽくなってしまうからか女性サウナではあまり見かけない。
その代わりにちょいちょい目にするのが忍者スタイルだ。ムスリム女性のニカーブのように頭と口をタオルですっぽりと覆うスタイルで、目元だけ露出している。
今回の短歌は、その忍者スタイルの子のお腹が白かったというだけの歌なのだが、白さが魅力的なのはおんなのこのお腹だけではない。食事も同じだ。
白いめし以上に魅力的な食事はない。玄米だ雑穀米だと浮気をしたこともあるけれど、一周まわってやっぱり白いめしがいい。そこに焼いた餃子があればカンペキだ。
佐賀県の緑茶×サウナイベント サガサウナおすそわけ
3月7日はサウナの日。
この日、佐賀県の名産品である嬉野茶とサウナのコラボイベントサガサウナのグッズが各地の対象サウナ施設で配布された。大崎にある金春湯も対象施設のひとつだ。
サガサウナは、緑茶の水風呂や茶葉を使ったウィスキング※が行われるなど、緑茶とサウナの楽しいコラボイベントになるはずだった。
本来2020年のサウナの日にイベントが行われるはずだったのだが延期になり、2021年の開催を目指していたのだが今年も残念ながら開催見送りとなってしまった。
※ウィスキング
白樺などの葉を束ねたウィスクを使用してサウナ室で行うマッサージ。 リズミカルに受けるウィスクの刺激によって身体が暖まるほか、葉の香りによるリラックス効果も期待できる。
そのサガサウナのグッズを金春湯をはじめとしたサウナ施設でお客さんに配ったのが、サガサウナおすそわけという今回の配布企画だ。
サガサウナの企画者にとってはツラいはずの状況にもかかわらず、サウナー垂涎の形でサガサウナをおすそわけとして実現させたことに感動する。
サウナ界隈はサウナのように熱いサウナ愛とやさしさが満ちている。 「サウナでととのう」のは決してうわべだけのことではない。サウナに関わる全ての人の気持ちも含めて総合的に「サウナはととのう」のである。
サガサウナに敬意をこめて佐賀県の宣伝をすると、佐賀県は今、サウナの新しい聖地となっている。 サウナ界のミシュランサウナシュランのサウナ・オブ・ザ・イヤーに2019年、2020年と2年連続で1位に輝いているのは、佐賀県の「御船山楽園ホテル らかんの湯」だ。嬉野産のほうじ茶でセルフロウリュができるサウナは、芳醇な香りと光を最小限に抑えた照明の演出からメディテーションサウナと呼ばれている。
ちなみに、関西だから行こうと思えば気軽に行けるなーと思っていたわたしは大バカ者です。この記事を執筆するにあたり改めて調べたところ佐賀県は九州で、わたしが思い違いをしていたのは滋賀県でした。佐賀県と滋賀県の両方に謝ります。
誰も知らないサウナの魅力 街ブラ
金春湯に着くとサウナが満員とのことで順番待ちのために名前を告げて、銭湯の外に出た。
まだ午前11時だというのにこの混雑ぶりなのはサガサウナおすそわけの効果だろうか。1〜2時間は待つことになるというので街ブラしながら適当なお店でブランチをすることにした。
サウナに通うようになってからの楽しみが2つある。 ひとつは単純にサウナを楽しむこと。もうひとつはサウナ目的で訪れた土地を散策することだ。
サウナ施設はよっぽど大きなスパリゾート施設でもない限り、何でもない場所にある。池尻大橋、久が原、鶯谷……今まで訪れた都内のサウナはサウナが無ければ一生降りることのない駅ばかりだ。
しかし、このサウナ以外にめぼしいものがない街を散策するのが思いのほか楽しい。
例えば、金春湯のすぐそばにあるお店「焼いた餃子と白いめし」との出会いなんて街ブラ成果の最高峰だ。
「焼いた餃子と白いめし」それはこの世でいちばんウマい組み合わせだ。
焼き餃子に合わせるのはラーメンでもチャーハンでもなく、白いめし。玄米や雑穀米は絶対に混ざっていない、純粋な白いめし。タレにつけた餃子を白いめしの上でワンバウンドさせ醤油とラー油で染みを描いていく。
これはもはや現代アートだ。何でもない土地の街ブラは、観光地に行く以上におもしろい発見がある。
大崎はオフィス街やタワマンのイメージがあったが、想像よりも一軒家が多い。しかも昔から住んでいるような古い家だけでなく、築浅の家がそこそこあるのが意外だ。
戦後から住み続けて老朽化した家を建て替えたのか、はたまた住人が高齢化して空き家になった場所に新しい人が新築戸建を購入して越して来たのかは分からない。
何はともあれタワマン区画よりも戸建ての住宅地を散策する方が、街に個性があっておもしろい。タワマンの近所にスタバはあっても「焼いた餃子と白いめし」は無い。
大崎駅の近くのバーにはDIOがいた。
URRRRRRYYYYYYでお馴染みのディオ・ブランドーはイギリス出身だ。そしてギネスはアイルランドのビールで北部アイルランドはグレートブリテン及び北アイルランド連合王国に含まれる。
つまりこれは、ギネスでTRY!とラグビー観戦を盛り上げているようでいて、実はハーミット・パープルの念写画像でありDIOが大崎に立ち寄ったという決定的な証拠なのだ。
ジョジョ御一行様が日本を飛び出してエジプトに向かっているのは全くの見当違いということになる。ジョジョに届けるべき重大なメッセージを発見できるのも街ブラならではの魅力だ。
大崎駅の近くで簡単な食事を済ませて金春湯に戻ると、サウナの順番待ちは解消していた。サウナに入りながら考えたことはひとつだ。「今日の夜は餃子を食べながらジョジョを観よう」