【旅エッセイ】冬のウラジオストク 〜ウラジオは朝の8時

※この記事は2018年12月の旅行を振り返っています。

冬のロシアの日の出は遅い。
朝食を食べるためにホテルの外の食堂に出掛けた。あたりはまだ夜中なんじゃないかと思うほど真っ暗だ。特別に早起きしたわけじゃないのに、日の出の気配は一切ない。


海外の小さなホテルでは、近くの提携しているレストランで朝食を提供することが多い。前の日の晩にホテルの人から聞いた限りでは、食堂はホテルと同じ通り沿いにあって、ホテルの2軒となりだという。お店の前に階段があるので分かりますよ、と言われたが地図も住所もお店の名前も分からない。
2軒先なのでそこまで慎重にならなくてもいいのだけど、2軒先という情報が正しいか確証が取れていない。
行ってみたら、全然2軒先じゃなかった…というのは海外ではよくある話だ。

不安な気持ちを抱えながら2軒先に来てみると、確かに階段がある。その先には美術館か裁判所かと見間違えてしまいそうな重厚な扉が立ちはだかっていた。よりにもよって開けづらい扉である。
ゆっくりと扉を押して中に入ると、さらにもう1枚ガラスの扉があった。中は明かりがほとんど点いていなくて薄暗い。よーく目をこらしてみると部屋の奥にバイキング形式の食事が並んでいるのが見えたので、やっとほっとした。

まだ朝の8時。ここから冬のウラジオストクの長い長い1日が始まる。