【旅エッセイ】冬のウラジオストク 〜 ウラジオのキャットストリート・グム裏

※この記事は2019年12月の旅行を振り返っています。

ロシアには創業100年以上の歴史を持つグム百貨店という老舗の百貨店がある。
今は民営化されているが、元々は国営の百貨店で、ロシア語で国営百貨店を表す言葉の頭文字GUMが名前の由来だ。

ロシアの首都モスクワにあるグム百貨店は建元自体がデコラティブ調で建築芸術として美しい。栄華を極めたロシア帝国時代を思わせるような外観だ。

だけど、念のため。ここはモスクワではなくて極東ウラジオストクだ。
ウラジオストクのグム百貨店は、程々の装飾が施された程々の建物なので過度に期待しないように。


ウラジオストクで行くべきはグム百貨店ではなくて、百貨店の裏側にあるストリート、通称グム裏である。

裏原宿にあるキャットストリートのような感じをイメージしてもらうと分かりやすい。

インスタ映えしそうなレンガ調の街並みがいい雰囲気を出している。
ここでなら映え写真が撮れるかもしれないと思ったが、お母さんから借りた極寒用の洋服一式で身を固めているせいかオバショット感が拭えなかった……。

グム裏には、カフェやスイーツのお店、美容院、セレクトショップなどが集まっている。ひとつひとつのお店は小さく、飲食店はテイクアウト専門の場合もあるのでゆっくり寛ぐには向かないが、街ブラに疲れたときに立ち寄るぐらいならちょうどいい。

夏に来たときには、人気のジェラート店でジェラートを食べた。
グム裏の店員さんは若者が多いので英語が通じやすい。
ロシアのフルーツ(?)を使ったものやお酒が入ったジェラートなど、変わり種を説明してもらえて楽しかったし、お味も美味しかった記憶がある。

今回は、気温がマイナス12℃になろうかというところだったので、ジェラート屋さんの近くの小さなカフェに入ってホットココアを頼んだ。

極寒の屋外から急に暖かい建物の中に入ったので、思わず鼻水がたれた。冬のロシアはポケットティッシュ必携だ。
鼻をふきつつ、お母さんから借りたシャンパンゴールドのニット帽とシャンパンゴールドのダウンロングコートを脱ぐ。

妙齢のご婦人というのは、どうしてこうシャンパンカラーが好きなのだろうか。
来ているとオバ感が6割増くらいになって、童顔の友人と並んで歩いているとまるで親子のように見える。
6割増しているので年齢的にはこれくらいの娘がいてもおかしくない。

余談だが、わたしはこの次の年の冬に自分用の水沢ダウンを買った。もっと早く買えばよかった……。


今回の旅の自由時間は今日1日だけ。
14時から貸し切りのサウナを予約している。
時計を見るとまだ12時を少し過ぎたくらいだった。

さて、何をしますかね。
私たちはガイドブックをパラパラめくりながら考えはじめた。